「医療有害事象・対応指針」
真実説明に基づく安全文化のために
PDF版ダウンロード
*PDFファイルの閲覧にはAdobeReaderが必要です

※指針の見直し
医療安全は日々進歩していることから、本指針については必要に応じ検討および見直しを行うこととする。

Ⅳ.医療機関と患者・家族とのコミュニケーション

有害事象発生時には、患者と家族に対する速やかな連絡と、心情に配慮したコミュニケーションが重要であるが、実際には疎かにされがちである。

有害事象が患者と医療者に及ぼす感情的な影響から、スムーズなコミュニケーションをとることは大変難しい。

コミュニケーションの失敗は、患者の心証の悪化を増幅させるばかりか、患者に医療訴訟を決心させる主要な理由になることがある。

この複雑な問題は、次の3つに分けて考えられる。
A. 最初のコミュニケーション(その1)
伝えなければならないことは何か、いつ行うのか。
B. 最初のコミュニケーション(その2)
誰が、どのように行うのか。
C. 有害事象後の追加情報の報告
追加報告は、いつ、誰によって行うのか。

患者・家族を対象に、法的行動の動機等を調査した報告書* によると、「有害事象自体よりもその後の対応が許せなかった」という設問に対する肯定的な回答が 71.3% に達しており、有害事象後の対応の重要性を示している。

*参考資料「医療事故と診療上の諸問題に関する調査報告書」 ― 医療事故市民オンブズマン・メディオ 2003年12月発行 ―