※指針の見直し
医療安全は日々進歩していることから、本指針については必要に応じ検討および見直しを行うこととする。
B.最初のコミュニケーション(その2):「誰」が「どのように」行うか
1.最初のコミュニケーションは、少なくとも患者と信頼関係のある医療者によって、または、その医療者の同席のもとに行われるべきであり、理想的には、計画を立てて治療を実行した担当医が適任である。
2.同時に、その後の治療方針を決める場合、患者や家族にとっては、その治療方針について最も責任のある医師の出席が最良の助けとなる。
責任者が担当医と異なる医師である場合(ICUへの移動等)は、その医師が患者の今後の治療について責任を持つこととなるから、患者や家族に対し治療を継続することを明らかにするために出席しなければならない
もし話し合いが複雑、又は困難になることが予測されているならば、患者自らが自分の支援者を決め、その支援者同席で話し合いを行うことを勧めるべきである
3.患者の担当看護師が出席し、見守り、サポートすることが患者の助けとなる。
この初期の段階において病院管理者の出席は、非常に重大な事象を除き推奨されない。
同様に、医療安全管理者(リスクマネジャー)が最初の議論に加わることは、患者にとって好ましくない雰囲気となる危険性がある。
4.これらの状況下での患者や家族との話し合いは非常に困難である。
院内医療メディエーター等の適切なスタッフが用意されているか、又は最初のコミュニケーションを行う医療者自身が不安な時には、この経験を持つ指導医等の上級医師を付き添わせるか又は指導すべきである。
医療機関として、職員に対しこれらの技術取得のために研修を行い、報告等の院内体制について整備されていることが重要である。
5.有害事象を伝達するための場所の設定は、特に謝罪または補償が必要となった場合に重要である。
患者や家族との面談は、双方の相談により事前に時間を設定し、患者や家族の機密保持と感情を考慮し静かなプライバシーを確保できる場所で行わなければならない。
病院の個室や外来診療のための個室が理想的だが、患者が退院もしくは通院している場合には、患者宅への訪問が適切な場合もある。
2人部屋や廊下、待合室などの公共の場は、プライバシーの確保が困難なことから使うべきではなく、患者や家族を管理者の応接室等に呼び出すことは威圧的であり、患者や家族の精神的状況を考えると好ましくない。